イギリスはEUを離脱するのか?総選挙の行方と為替への影響は?

長引くイギリスのブレグジット(欧州連合離脱)問題ですが、今後どのように終結していくのでしょうか。

そして、ポンド円の先行きは離脱によりどのような値動きをしていくのでしょうか。

ここではブレグジット問題の今後と為替への影響について解説します。

そもそも英EU離脱ってなあに?今後はどうなる!?

イギリスの兵隊EU離脱問題のニュースで度々聞く「ブレグジット」とは一体何でしょうか?

ブレグジットとは「Britain(英国)」+「Exit(出口)」を合わせた造語です。

イギリスがEUから離脱したいワケは?

その理由は、EU加盟国だとイギリスが単独では決められないことが多くEUとして決めたことに従って国内の様々なことを運営していかなければなりません。

イギリスはEU全体で決めるという体制から離れ、イギリス独自のルールで運営していきたいと考えているのです。

特に2016年の国民投票で注目されていたのは移民問題です。

EU加盟国間は人のが自由になるため、移民がどんどんイギリス国内に増えていくことに国民は不安を覚えていました。

EUから離脱すれば自分たちで移民の割合を決めていくことができるため、離脱を推しているのです。

さらに、貿易面でもEU加盟国はEUとして米国や日本と貿易交渉します。

しかし、それでは英国で守りたい産業を守れなくなってしまい、英国として個別に貿易交渉をするためにも離脱をしていきたいのです。

2016年の国民選挙の結果は離脱支持が多かった

まりえ

そこで2016年6月23日にEU離脱の是非を問う国民投票を行いました。
投票の結果、離脱支持52%、残留支持48%の僅差で英国は離脱を決意したのです。

しかしその後、離脱派と残留派で議会は荒れます。
2度の政権交代の後、現在では離脱派の保守党が与党になっています。

議会で合意がなされないまま膠着状態が続いていた2019年11月6日下院は解散し、選挙で国民に離脱の是非を問う形になります。

今後は12月の総選挙の行方により、「合意ある離脱」を無事成功させるか、「合意なき離脱」をせざるを得なくなってしまうかが焦点になります。

「オーダーおじさん」バーコウ議長が引退

ジョン・バーコウ

画像出典:ウィキペディア

ちなみにEU離脱問題で有名になった人物がイギリスの下院議長のジョン・バーコウ氏です。

議論が白熱し野次が飛び交う中、さまざまなトーンで「オーダー!(静粛に!)」と言いながら議会を進行させることで日本でも有名になりました。

「君たちは鎮静剤を飲んだらどうだ」などと時には首相相手にも皮肉たっぷりにたしなめる一方で平議員の発言を尊重し、若手議員たちにも助言や指導を与えてきたことで評価されています。

バーコウ氏は2009年から10年間も議長を務めてきた人物で、彼自身はEU残留寄りです。

そのため、残留派が発言する機会を度々与えてきたと離脱派から批判を浴びることもあります。

バーコウ氏は10月末で総選挙にならなかったら議長を辞すると宣言していましたが、10月31日の解散総選挙は議会で否決されたため、10月末のタイミングで辞任することになりました。

バーコウ氏が議長就任中の10年間で叫んだ「オーダー」の回数は実に1万4千回におよぶとされています。

11月6日に英議会は解散、12月12日に総選挙へ

今回の選挙で与党の保守党が過半数を確保して勝てば、ジョンソン首相はEUとの合意に基づいた手続きをし、2020年1月末までにEUを離脱することでしょう。

反対に野党は政権交代をしてEU離脱をストップしたいので、もしこちらが勝てば合意なき離脱かふたたび期限が延期されるのか、これまでのように不透明な状況が続くことになります。

ジョンソン首相は10月17日、EUと新たな条件での合意をしており、この内容で議会の承認が得られれば、離脱を実現させるところまでに来ています。

さらに現状の世論調査では保守党は最大野党である労働党に10ポイント超えの差をつけて有利な状態です。

しかし、2017年の総選挙でも保守党が20ポイントもの差をつけた支持率を持っていたのに選挙でひっくり返り過半数割れに追い込まれたこともありますので、選挙が終わるまでは予断を許さない状況です。

EUと交わした「離脱協定修正案」の離脱期限は2020年1月末

与党が過半数を獲得すれば1月末までに「合意ある離脱」が実現する可能性が高くなります。

しかし、過半数を取れずに下院がこれまでと同じように膠着状態に陥る用であれば1月末に「合意なき離脱」をせざるを得なくなります。

こうなると、英国経済は最悪の状態に陥る可能性があります。

BOEの試算では離脱から3四半期後の実質GDPは最大8%も落ち込むとしており、1月に合意の上で離脱に踏み切れないと英国経済にとって良いことはありません。

ポンド円の今後の動向

ポンド円2019年8月中旬から11月上旬までのチャート10月末からのポンド/円は総選挙によって「合意なき離脱」の懸念は後退したことから落ち着きを取り戻しています。

しかし、選挙への舌戦は始まっており、要人発言や世論調査の内容によっては急激に動くこともあるので要注意です。

結論からいえば、与党が選挙に勝てば来年1月には離脱できる見通しが立つためポンド/円は上昇します。

現時点で与党が優勢ではありますが、2017年の選挙のようにひっくり返るようなことがあると急落する恐れがあるので気を引き島ていきましょう。

選挙までは急落の懸念はやや後退しているものの、買い戻しを進めるという雰囲気にはなっていません。

もし、与党が過半数を獲得できずに「合意なき離脱」へと進んだ場合は経済がマイナスに転じることになります。

現時点でBOEはポンド安に進むと見ており、市場も大方が売り一辺倒となると見ています。

そうなるとポンド安に対抗して大幅利上げ(0.75%→5.5%)に踏み切ると仮定していますが、経済下降のショックはそれなりに大きいものと見られています。

もし合意なき離脱へと進んだ場合はポンド/円最安値の116円台へ向かっていく子とも覚悟しておかなければなりません。

逆に選挙で保守党が過半数の議席を獲得すればポンド/円が急上昇し、そのまま上昇トレンドとなる可能性もあります。

今後、選挙関連のニュースで市場が荒れる可能性あり!ポジション管理もしっかりと

12月12日の選挙戦まではポンドは一喜一憂すると見られます。

場合によってはジェットコースターのような乱高下になる可能性も。
リスク管理には十分注意してトレードしましょう。

選挙の結果が出るまではポンドには手を出さないのも1つの戦略です。

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